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とくに何も考えていないとき、わたしたちの思考はどこへさまよっていくのだろうか?たいていは、もっぱら自分のことに向かっている。「自我」というものは、人生の出来事をあれこれ組み合わせて筋の通る話に仕立てるこたによって自己意識を作り上げるのである、とウィリアム・ジェームズが述べている。この「もっぱら自分に関する」筋書きは、刻々と移り変わっていく日常において永続性の感覚を生み出す。
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それらのメンバーのあいだを情報が自由に流れ、また情報が自由に流入してくる状態にあれば、最良の意思決定がなされるはずだ。しかし、「必要なことはすべてわかっている」という暗黙の了解に支配されはじめたとき、集団的浅慮の落とし穴が口を開ける。